ドイツのクリスマス に欠かせないシュトーレンのレシピ

発酵ナシの時短レシピでも味は本格的!ラム酒漬けフルーツとナッツたっぷりのクリスマスまで待てない「シュトーレン」

クリスマスマーケットもそうだが、年々人気を増し日本に定着しつつある、 ドイツのクリスマス に欠かせない伝統焼菓子「シュトーレン」。街がクリスマスの雰囲気をまといはじめる時期になると、街なかのパン屋やパティスリーなどで「予約受付開始しました」というお知らせを見かけることが多くなった。

ドイツではクリスマスの1ヶ月くらい前から、それこそクリスマスマーケットが始まる頃に焼き始め、日が経つにつれて徐々に馴染んでいくラム酒やフルーツの香りを楽しみながら、クリスマス当日を迎えるまで薄くスライスして少しずつ食べていく。
焼きたてよりも数日、数週間経ったものの方が味が馴染んでしっとりとし、美味しくなっていくのだという。

ドイツのクリスマス の伝統菓子・シュトーレンを作ろう!

今年はこのパンにまつわるブログをはじめたこともあり、自分でシュトーレンを作ってみることにした。
今回作ったのは、本来の酵母やイーストを使って発酵させた生地を焼くパンタイプではなく、ベーキングパウダーを使って短い時間で作れるケーキタイプ。マジパンを使用しない代わりに、アーモンドパウダーをたっぷり配合したシュトーレンだ。

紹介するのは、おそらくみなさんご存知の料理研究家・栗原はるみさんが以前の季刊誌に載せていらしたレシピをヒントに、配合や行程にアレンジを加えたレシピ。ラム酒漬けフルーツやナッツをこれでもかというくらいたっぷり折りまぜた、スパイスが香るシュトーレンに仕上げている。

手軽に市販品も良いけど、ひと手間加えれば、よりシュトーレンをおいしくしてくれるラム酒漬けフルーツ

自家製のラム酒漬けミックスレーズン

シュトーレン作りに無くてはならないのが、このラム酒漬けフルーツ。
市販のものでも全く問題ないのだが、自分で仕込んだものなら甘さや風味も調節できるし、惜しみなくたっぷり使うことも出来る。

作り方はとても簡単で、好みのドライフルーツ(できればオイルコーティングされていないもの、もしくはサッと湯通ししてオイルを落とししっかり水気を乾燥させておく)を、好みのラム酒に漬けるだけ。
一般的にラム酒漬けは香り高いダークラムが使われることが多いが、ダークラムでなければならないということはない。鮮やかなフルーツの色を生かしたいならホワイトラムの方が色が変わらず美しく漬かる。

わたしのオススメはたっぷりのラム酒に砂糖を入れて火にかけ、フツフツとし始めたら火から下ろして熱いままフルーツを入れた保存瓶に注ぎ入れて漬け込む方法。風味漬けにシナモンスティックを入れても良い。一晩以上置けば、香り高いラム酒漬けフルーツが出来上がる。
1ヶ月程かけてじっくり仕込んだものにも負けない、おいしいラム酒漬けが手軽にすぐ作れるので、この方法はかなりオススメだ。シュトーレンやパウンドケーキに混ぜ込んだり、バニラアイスに乗せて食べてもおいしいので、たっぷりと作ってもすぐに消費してしまうほどだ。

今回のシュトーレン用には色味が欲しかったので、4種類の彩り鮮やかなミックスレーズンとクランベリーをホワイトラムに漬け込んだものを使用している。

シュトーレンの材料

【材料】

リスドォル(準強力粉)        120g
ベーキングパウダー          小さじ1
アーモンドパウダー            180g
砂糖                     80g
牛乳                   50cc
卵                    1個
バター                  30g
自家製ラム酒漬けフルーツ       140g
ドライイチジク              30g
くるみ                60g
アーモンドスライス          20g
ミックススパイス           小さじ1/2〜1
<仕上げ>
粉糖                適量
グラニュー糖            適量
溶かしバター            30g

【準備】

・オーブンを160℃に温めておく
・準強力粉とベーキングパウダーを合わせてふるっておく
・バターは1cm角に切って冷蔵庫でよく冷やしておく
・くるみは粗く刻む
・ドライイチジクは適当な大きさにちぎってラム酒漬けのレーズンと合わせておく
・卵は溶いて牛乳と合わせておく

【作り方】

1. ふるった粉類を大きめのボウルに入れ、アーモンドパウダー、砂糖を加えて軽くまぜる。
2. バターを1のボウルに入れ、指先かフォークでバターが溶けないようにつぶし、サラサラの状態にする。
3. バターの固まりが無くなったら、ナッツ、フルーツを加えてゴムベラなどで混ぜる。
4. さらに卵と牛乳を合わせたもの、スパイスも加えて混ぜ、ひとつにまとめる。
5. 打ち粉(分量外)をしてバッドや捏ね台などに出し、手かめん棒などで楕円形に伸ばす。
6. 片方を折りたたんでシュトーレンの形にととのえる。
7. 天板にオーブンシートを敷き、成型した生地をのせ、予熱したオーブンで45分程焼く。
8. 焼き上がったらオーブンから取り出し熱いうちに溶かしバターを刷毛でまんべんなく塗る。
9. バターが馴染んだらグラニュー糖をまぶし、粗熱が取れたら、さらに茶こしで粉糖をたっぷりとかける。

【注意点】

・焼いている途中で焦げそうなら、アルミホイルなどをかぶせる
・バターを指でもみこんでつぶす際は、バターが溶けないよう気をつける
・保存は完全に冷めてからぴっちりとラップなどでくるむ
・粉糖はだんだん生地の水分で馴染んでいくので、厚みが出る程たっぷりとかけておく

アーモンドパウダーは皮付きを使用したが、もちろん皮なしの白いものでもいいし、スパイスは好みで量や種類を調節したり、もしも苦手なら入れなくてもOK!
ドライイチジクはラム酒に一緒に漬け込んでおいてもいいし、作りはじめる30分ほど前にラムレーズンと合わせておくだけでも、余分なラム酒を吸って柔らかくなり風味も増してくれる。レモンピールやオレンジピールを入れると、柑橘系の酸味と程よい苦みが楽しめる。

このレシピも元のレシピからはわたしの好みに合わせてかなりアレンジしているので、ぜひ自分好みのいろんなアレンジを加えてとっておきのシュトーレンを作って欲しい。

フルーツとナッツがたっぷり詰まったシュトレン

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