ル・パン・コティディアン でランチ。

芝公園の緑に囲まれて東京タワーを望む、居心地の良い空間 「Le Pain Quotidien( ル・パン・コティディアン )」

 
今回はひとつ前のブログ、「パンと場と間 と東京タワー。」の中でもちょっと話題にさせていただいたベルギー発祥のオシャレなベーカリーレストラン「Le Pain Quotidien( ル・パン・コティディアン )」のお話。
 
テイクアウトでパンや焼菓子を買い、テラスでティータイムを楽しんだものの、レストランメニューもどうしても気になり「場と間」の展示会で友人のブースを訪れたあと、またお店に戻ってランチをしてきました。

日比谷通りに面したメインエントランス

最寄りの御成門駅からは徒歩1〜2分。東京タワーからだと歩いて5〜6分といったところでしょうか。
日比谷通り沿いにテラス席が左右に広がるエントランスから店内に入ると、まずテイクアウト用のベーカリーコーナーがあり、パンの良い香りが迎えてくれます。

Le Pain Quotidien(ル・パン・コティディアン)店内

レジカウンターの隣りにはガラス張りになったスペースの中に大きなオーブンや生地を捏ねたり発酵させる機械などがあり、生地を捏ねたり成形したりと、パンを作っている姿を見ることができました。
 
ガラスには「BEHIND THESE WINDOWS. OUR BAKERS ARE PREPARING DAILY ORGANIC BREAD.」の文字が見えます。「この窓の向こうで、私たちのパン職人は日々オーガニックのパンを準備しています。」といったところでしょうか?

パンを作っている様子が見える

「Le Pain Quotidien( ル・パン・コティディアン )」とは『日々の糧』。皆でテーブルを囲んで食事をする喜び、美味しさを分け合うこと。

 
ちなみにこのお店の名前、「Le Pain Quotidien」とはフランス語で『日々の糧』という意味。
店名に表される『日々の糧』とは、食べ物としてだけではなく、彼らの生き方や考え、一緒にテーブルを囲んで食事をする喜び、を表しているのだそうです。とても素敵な想いのこもったお店の名前ですよね。
 
家族でゆっくりとテーブルを囲んで食事を楽しみ会話をする、そんな時間の過ごし方を忘れかけてしまった、現代の忙しく働き続ける人々へのメッセージにも聞こえる気がします。
 
区役所やオフィスビルなどが近くにあることもあり、お昼時になると昼休みのビジネスマンやOLらしき人、観光客らしき人のなど次々とお客さんが入ってくる中、ベビーカーを押したお子さん連れのママさんたちも多く見かけました。オーガニック小麦を使用したパンなので、小さなお子さんのいるママさんたちにも人気があるのかもしれませんね。
 
わたしが最初に訪れたお昼前にはバゲットや食パン、フォカッチャ、マフィンにデニッシュ、シナモンロールなど、ベーシックな食事パンから甘いおやつパンまで様々な種類のパンが充実していました。
たくさんの種類からゆっくりとパンを選びたい方は、お昼前に来店するのがオススメだと思いますよ。

たくさん並んだ美味しそうなパンたち
Le Pain Quotidien(ル・パン・コティディアン)のバゲット

天井が高く開放的で、木のぬくもりが感じられる温かみのある店内。誰かに教えたくなる素敵な空間。

 
高い天井に大きなガラス窓のある店内は、窓側に配置された棚は背板がなく、緑越し柔らかな光が射し込んでいて、木を基調にしたぬくもりのある空間にさらに自然な温かみを与えてくれています。
 
ベーカリーコーナーの奥にある背の高い大きな木製の棚には、自宅用にも贈り物にも良さそうなオーガニックのジャムやスプレッド、蜂蜜、茶葉にワインなど、それからオリジナルのエコバッグや食器などがずらりと並んでいて、なんだか本当に外国のお店にいるような感じです。

オリジナルのエコバッグや食器
ジャムやスプレッドに蜂蜜などが並んだ大きな棚

食器が並んだ棚の横に日本語と外国語のメニューが置かれた小さなテーブルがありました。
その奥がレストランスペースです。

日本語と英語2種類のレストランのメニュー

入り口でテーブルに置かれたメニューを見ていると、ひとりの男性スタッフが「おかえりなさい。」と笑顔で声をかけてくれました。実は先ほど、展示会に行く前にテラス席でコーヒーを頂く際に、店内やパンなどの写真を撮影させてもらったのですが、その時撮影しても良いかどうかを尋ねたスタッフが私を覚えてくれていたようで、戻ってきたのを気づいてくれたのでした。

ル・パン・コティディアン のシンボル「コミューナルテーブル」

ル・パン・コティディアン のコミューナルテーブル出典:http://www.lepainquotidien.jp/our-philosophy/#chapter_4より
 
その彼が「こちらの席がオススメですよ。」と案内してくれたのは、フロアの中央にあるたくさんの人が囲んで座ることのできそうな細長くて大きなテーブル席。
 
わたしたちは2人連れだったので、まわりの2人掛けテーブル席も空いているのにもかかわらず、「なぜその席を勧められたのか」少し不思議に思いながらも、使い込まれたような趣のある大きな木のテーブルの中央辺りに並んで座りました。
後にお店の方がそのテーブルを勧めてくれた理由を知り、「なるほど、そうだったのか」と思ったのですが、その大きなテーブルは「Le Pain Quotidien( ル・パン・コティディアン )」の伝統として受け継がれてきたお店のシンボルだったのです。

Le Pain Quotidienではコミュニティ、誰かと共にいる空間が人の心を豊かにすると考えます。ブリュッセルのRue Dansaertで置かれたコミューナルテーブル 第一号は引退したベルギーの電車からとられた再生木材で作られました。
このシンプルな行いはその後もLe Pain Quotidien の伝統として受け継がれ、​今日でも店舗の中心として田舎の雰囲気と心地よさを与えてくれています。
 
出典:http://www.lepainquotidien.jp/our-philosophy/#chapter_4より

確かに、お店の真ん中でどっしりと構えてわたしたちを迎えてくれた大きなテーブルは、古き良き田舎の雰囲気と温かみがありました。
もし普通に二人掛けのテーブル席に座って食事をし、後にこのシンボルとも言えるテーブルのことを知ったとしたら、少し残念なことをした気分になっていたかもしれません。そう思える程になんだかとても居心地の良い素敵なテーブルでした。このブログを読んでくださった方がお店に訪れるときには、ぜひあのコミューナルテーブルの席を選んでくださいね。

ベルギーの郷土料理、見た目も華やかで美味しそうなフランス式オープンサンド「タルティーヌ」。

Le Pain Quotidien(ル・パン・コティディアン)のCookbook
ベルギーの郷土料理のひとつで、Le Pain Quotidien(ル・パン・コティディアン)のCookbookの表紙にもなっているお店の看板メニュー「タルティーヌ【tartine:仏語】」は、「バターやジャムなどを塗ったパン切れ」という意味で、薄く切ったパンの上に、卵や野菜にチーズ、ハムやシュリンプなど、いろいろな具材をのせたフランス式のオープンサンドイッチのことをいいます。

ランチのタルティーヌセットの具材は日替わりになっていて、この日は私が大好きな「アボカド&シュリンプ」だったので、わたしはその「アボカド&シュリンプ」のタルティーヌセットを、友人はポトフにパンとクスクスがセットになったものをオーダーしました。

ランチのタルティーヌセットランチのタルティーヌセット¥1490+消費税

ランチのポトフとクスクスのセットランチのポトフセット¥1290+消費税、ラズベリーレモネード¥590+消費税

ペースト状になったアボカドの上に茹でたシュリンプがのったタルティーヌは、レモンとバジルソースの程よい酸味と、土台であるパンのルヴァン独特の酸味がとてもよく合っていてさっぱりとした味わい。スープは季節を感じられる、自然な甘みの温かいかぼちゃのポタージュでした。
 
ポトフのセットにはバケットがついているのですが、コミューナルテーブルの端にベーカリーコーナーで並んでいた、たくさんの種類のジャムやスプレッドがカゴに入れて置いてあって、好きなものを自由につけて食べられるようになっています。
 
メニューにはそのジャムやスプレッドを楽しめるパンの盛り合わせというのもありましたが、ランチ前にシナモンロールを食べてしまったわたしは、タルティーヌのセットだけでお腹がいっぱいに。次回お店を訪れる際には、パンの盛り合わせでたくさんのジャムやスプレッドを堪能してみたいと思いました。

「Le Pain Quotidien」に故郷の雰囲気を与える「ウィートパン」

 
そしてこちらがタルティーヌの土台としても使用されている、ル・パン・コティディアンで1番人気のウィートパンです。通常のパンの4倍もの時間をかけ、オーガニック小麦粉に塩、水、ルヴァンを丁寧にミックスし、手間ひまを惜しまず作られているそうです。
ハロウィンが近いこの季節は、オバケかぼちゃのような可愛い顔が描かれていました。

一番人気のオーガニック小麦のウィートパン

ちなみにこちらのウィートパン、この写真からは分かりにくいですがとても大きくて、直径が25〜30cm近くあったと思います!かなりずっしりして重そうなので、購入して持って帰るのがなかなか大変そうですね。
そしてお値段も1個¥2200+消費税となかなかのものでした。
 
みんなで持ち寄りパーティをしたり、ハロウィンやクリスマスパーティなどに持っていくとインパクトがあって楽しいかもしれませんね。ハロウィンが終わったらクリスマスバージョンのウィートパンになるのかどうかがちょっぴり気になる所です。
 
ギフトコーナー

今回初めてこちらでランチを頂き、お料理が美味しかったのはもちろんですが、お店のあたたかい雰囲気や、気さくで親しみの持てるスタッフのサービス、たくさんのしあわせのかけらと出逢い、とても良いランチタイムを過ごすことが出来ました。ル・パン・コティディアン は行くと誰かに勧めたくなる、本当にそんなお店です。
 
「誰かと共にいる空間が人の心を豊かにする」そんな想いの詰まった、どこか懐かしい感じのするコミューナルテーブルで食事をしていると、きっと友人や家族とテーブルを囲んで過ごすという時間が恋しくなります。
おいしいパンを味わいながら、ぜひそんな時間を体験してみてください。
 

日比谷通りに面したLe Pain Quotidien(ル・パン・コティディアン)

http://www.lepainquotidien.jp/
ル・パン・コティディアン芝公園店
住所:〒105-8560 東京都港区芝公園3-3-1
TEL:03-6430-4157
営業時間:月‐日:7:30 – 22:00 (21:00 L.O.)

コメントをどうぞ

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

内容に問題なければ、下記の「コメントを送信する」ボタンを押してください。